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安定蘇厝第一代天府真護宮王船祭

台湾で唯一王船が地域を越えて巡行する祭典
安定蘇厝第一代天府真護宮王船祭
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所在地: 台南市安定区蘇厝里293-2号
経 緯 度: 120.23280,23.09168
料金: 無料
利用できる日:
王船祭:旧暦丑年、辰年、未年、戌年の2月下旬から3月上旬まで10日間。王船祭文物館:通年
利用できる時間帯:
王船祭文物館:毎日午前9時~午後5時
主催機関: 台南市蘇厝第一代天府真護宮
関係機関のURL: 
E-mail: sw5922335@yahoo.com.tw
お問い合わせ: (06)592-2335

景観の価値

蘇厝第一代天府真護宮は曽文渓流域における代天巡狩王爺信仰の発祥の地の一つで、王爺信仰と王船祭の研究においても重要な場所として知られています。王船祭は台湾西部沿海地区における王爺信仰の重要な儀式として盛大に執り行われ、祭典で行われる巡行には、庄頭香と廟内香が入り交じり、伝統的な五朝王醮の儀式が完全な形で保存されているという特色があります。廟内には50年以上の歴史を誇るヒノキの王船が保存されており、船体内部は真護宮の外観を模したもので、祭典、巡行の大きな特色となっています。

歴史と沿革

もともと蘇厝地区では長興宮が村を代表する庄廟とされていましたが、後に村の南部にある「社尾角」の郭という姓の村人が個人的に祀っていた李、池、呉、朱、范の五府千歳を長興宮が合祀することとなり、別途神廟の再建が行われ、1993年に蘇厝第一代天府真護宮が完成しました。王船祭の歴史は1864年にまで遡り、当時一艘の三本マストの帆船が曽文渓沿いに停まり、船上には出巡王爺の李、池、呉、朱、范の絹製の神像が、船尾には天上聖母の神像がありました。この帆船は柳営(古称は査畝営)代天院が神様への感謝を込めて流した王船だったため、村人はこれを進水させて出航させようとしました。しかし、3回繰り返しても毎回流れに逆らって元の位置に停まってしまいます。神様に指示を仰いだところ、この地に留まりたいとのことだったため、村人は王船を迎え入れて祀り、風習に従って王船祭を執り行いました。また、廟内には1958年にヒノキで造られた王船も保存されています。これは南巡北狩の際に王爺を乗せて巡行するためのもので、王船祭のもう一つの特色となっています。「安定真護宮王船祭」は2009年に台南市定民俗に登録されています。

特色あるナビゲーショ

安定蘇厝第一代天府真護宮王船祭平面図で標示安定蘇厝第一代天府真護宮王船祭各ガイド項目、ガイド項目3ページ、詳しいコンテンツは下をご覧ください。
1儀式の流れ

請王云庄送王焼船

真護宮の王船祭は3年に1度、旧暦の丑年、辰年、未年、戌年にあたる「四土」の年の3月上旬前後に開催されます。儀式は以下の流れで行われます。
一、「桮選主事」:開催年の前年の8月中旬に実施されます。「桮選主事」では擲筊によって轅門官1名、正副「主会首」10名とその他の作業員、協賛委員などを選出します。「轅門官」、正副「五主会首」、「八甲首」は醮祭の中心組織の一員となります。
二、「祭活動」:開催年の前年の中秋の後に実施され、祭典後から轅門官が全ての祭典儀式とその流れを取り仕切ります。
三、王船の建造:開催年の前年の年末までに完成させます。
四、王船の出航:開催年の2月初旬前後に実施され、王船造船所で関連の儀式が行われた後、信徒たちが跪いて王船造船所に停泊している王船を拝みます。
五、五朝王醮:開催年の2月に実施され、5日間に及ぶ祭神儀式が行われます。
六、請王云庄:祭典当日に3体の代天巡狩の神像を迎えて巡行を行います。巡行期間中、その年の「轅門官」がいる村と地域を代表する庄廟を必ず訪れます。
七、送王焼船:開催年の2月末または3月初旬の午前に、廟の近くにある広場で実施されます。王船を様々な日用品や食べ物で満たした後、兵将が先頭に立ち、傘で護衛する代天巡狩がその後ろについて王船に乗り込みます。王船祭の儀式に参加する轅門官、醮首、会所などの人たちは清朝時代の官服を、王船の作業員は清朝時代の帽子と白い長袍をそれぞれ身につけ、古くからのしきたりに沿って進められる儀式の様子はまるで清朝時代に戻ったかのようです。王船は真護宮から約200メートルにある王船を燃やすための「王船地」に向かって出発し、沿道に大勢の人が詰めかける中、1時間以上かけて進んで行きます。王船の前方には道に沿って水が撒かれ、水路に見立てた道を王船が前進し、縁起の良い時間帯を迎えると王船が焼却されて見送られ、儀式は一番の盛り上がりを見せます。

2ヒノキの永祀王船

真護宮前の造船所にあるヒノキの永祀王船は長さ13尺6(4.84メートル)、幅7尺(2.12メートル)で、1958年にタイワンヒノキを使って造られたものです。王船にはエンジン、舵輪、車輪が取り付けられており、古代中国の戦艦を模した外観で、船首には魔除けの効果を持つ縁起物の「剣獅」の模様が施されているほか、船体全体に色絵が施されており、船倉は真護宮を縮小したような外観です。前方には五府千歳、後方には湄洲天上聖母と普陀山観音仏祖が祀られています。この王船は王爺が南巡北狩に使用するもので、真護宮の鎮殿の神物として大切に収蔵されています。

3王船の焼却

王船の仕様や外観王船の焼却焼却用の王船は複雑な作業を経て造られ、神様の鎮座だけでなく、着工、竜骨の取付け、マスト立てといった全ての工程で儀式が執り行われます。代天巡狩の神様が乗る船で航海が長時間に及ぶため、船内にはあらゆる設備が整えられ、航海、儀仗、文机などの必需品から日用品、整髪洗面用品、タバコ、賭具などの退屈しのぎのための道具が取り揃えられます。王船の仕様や外観は毎回異なり、廟内で神様に指示を仰いだ上で建造方法が決定されます。多くの場合、長さ10メートル、幅3メートル、メインマストの高さが10メートル前後の規模で、古代中国の戦艦を模した外観に色絵が施され、上部には王爺の令旗と華やかな神様の張り子が設置され、縁起の良い時間帯に焼却され、送王と呼ばれる王を見送る儀式が行われます。

ひとことアドバイス

王船祭は3年に一度、旧暦3月に開催されます。伝統の風習に基づき、神様への敬意を示すため、王船祭の開催中、忌服、出産、月経で身に穢れのある人や関係者以外の人は王船寮への立ち入りを禁止されているほか、王船の前で「こんなにも美しい王船を燃やしてしまうなんて残念だ」などというようなことも口にしてはいけません。

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