名間受天宮に祀られている玄天上帝の進香は、毎年春節の終わりとともに始まり、旧暦3月3日の玄天上帝の生誕日が近づくにつれ、謁祖、進香に訪れる団体も多くなります。進香期間中、受天宮では主に次のような儀式が行われます。一、旧暦1月15日の元宵節に「米糕桃」を供え、受天宮の土地公が松柏坑を巡行します。二、旧暦3月2日の夜11時15分に「祝寿宴」を執り行い、天台を設置し、玉皇上帝と天上の神々を招いて玄天上帝の生誕祝いを行います。三、旧暦3月3日に玄天上帝の生誕式典を行います。
受天宮で毎年元宵節に平和を祈願して作られる桃をかたどった餅「米糕桃」は、この地の村人たちが毎年玄天上帝の加護に感謝し、自宅で作った米糕桃を寺院の前の広場まで運んでお供えしていたという風習に由来します。後に信徒の増加に伴い作られる米糕桃も大きくなり、近年では約4000キロにまで達しています。伝統的な製法で作られることが大きな特色で、参加者に米糕桃を配り終わると進香が正式に始まって、大きな盛り上がりを見せます。
受天宮玄天上帝香期の一番のみどころは、旧暦3月2日の夜11時15分から始まる宴席を設けて神様を招く「祝寿宴」です。祝寿宴では事前に廟前に「天台」が設置され、神様への報告を行い、国の平和と民衆の幸福、順調な気候を祈願し、神兵・神将の労をねぎらい、道教の最高神「玉皇大帝」などの神々を招いて玄天上帝の生誕祝いを行います。