寺内には十八手観世音菩薩が祀られ、その両側には金めっきが施された十八羅漢が並び、東西両殿には関聖帝君、天上聖母像及びその他の神々が祀られています。十八手観音は般若(知恵)の十八空を象徴し、様々な邪見を取り除き、一切衆生は知恵に基づかなければ仏教を成就できないということを示します。両手で結んだ印は輪を描き、福徳と知恵を象徴しています。
中国伝統の三落七門(寺院の正面から入ると3列の部屋が配置され、正面に7つの門がある様式)の閩南建築様式で、屋根は四面の屋根の上にもう一層の屋根が加えられている四垂頂式となっており、高貴な尊さを象徴しています。同寺院では木材にタイワンヒノキが使用されており、特に主殿の大梁の梁間は約15メートルもあり、これほどの巨木は大変希少と言われています。拜亭の横梁は樹齢千年を超えるタイワンヒノキで作られたものです。樹齢千年を超えるタイワンヒノキは寺院全体で計38本使用されており、これは台湾の寺院で最多です。屋根の600点の木彫りにもタイワンヒノキが使用されており、荘厳かつ雄大な外観を演出し、同寺院の代表的な景観の一つとなっています。
正殿にあるヒノキの供物台は台湾最長(42尺、約12.73メートル)のもので、十数名の職人が1万日を費やして丁寧に仕上げた作品と言われています。
竹林山観音寺には美しい風景が広がる「竹林山寺公園」があります。広大な花園に咲き誇る花や木々、石彫りの欄干に囲まれた池の噴水は生命力を感じさせます。公園内と周辺には桜の木々が植えられているため、毎年2月、冬が終わって春が訪れると、美しい桜の花が満開になる、人気の花見スポットです。公園内には池を横切る2つの橋があり、山門と向かい合う橋は平坦で、滑らかな線を描いています。